なぜシャンクスほどの実力者が、近海の主に腕を食われたのか。
これは長年ワンピースファンの間で言われている疑問ですよね。
この理由を映画「ONE PIECE FILM RED」で判明したシャンクス=天竜人という新情報を元に考察します。
結論から言うと、
「シャンクスは腕に埋め込まれた天竜人の証を無くすためにわざと食われた」
突拍子もないと思うかもしれませんが、しっかり根拠を説明していくのでぜひお読みください。
シャンクスは天竜人フィガーランド家【ONE PIECE FILM RED】
シャンクス=天竜人という前提がないと成立しない考察なので、まずはシャンクスが天竜人である根拠を説明します。
以前からシャンクス=天竜人説は言われていました。
今回「FIRM RED」と入場特典の40億巻で、シャンクス=天竜人は確定したと言っていいのでないでしょうか。
五老星の発言
確定といえるのは以下のシーンからです。
ウタと再会したルフィが「こいつ、シャンクスの娘だもん」と言う。
それを聞いていた五老星の一人が「赤髪に娘がいたのか?」と発言。
その後、存在を危険視した別の一人がウタを消すことについて、
「あの女がフィガーランド家の血筋でもか?」と言う。
フィガーランド家の血筋でもウタを消すのか?とためらっている様子です。
天竜人の最高位である五老星が「消すことをためらう家柄」、天竜人以外にいるでしょうか。
シャンクス=フィガーランド家
のちにウタはシャンクスの「実の娘」ではないと判明しますが、このとき五老星はウタをシャンクスの娘だと認識しています。
つまり「シャンクスの娘ウタ=フィガーランド家」→「シャンクス=フィガーランド家」となります。
しかし、このシーンでわかるのはシャンクスがフィガーランド家ということだけ。
フィガーランド家が天竜人とはわかりません。
ここからはフィガーランド家が天竜人である根拠を挙げていきます。
フィガーランド家(シャンクス)が天竜人である根拠
先程の「五老星が消すことをためらう一族」ということ以外にシャンクスが天竜人である根拠が2つあります。
天竜人の最高位・五老星と面会できる
907話、聖地マリージョアにあるパンゲア城「権力の間」に現れたシャンクス。
当然、普通の海賊が立ち入れる場所ではありません。
しかも、五老星に「君だから時間を取った」と言わせるほどの立場です。
天竜人の最高位と面会できるのは、天竜人くらいではないでしょうか。
マリンフォードでも海軍元帥センゴクが「お前ならいい赤髪・・・責任は私が取る」とシャンクスの顔を立てていました。
ゴッドバレーでロジャー海賊団に拾われた
38年前、ゴッドバレーにて天竜人とその奴隷達を守るため、ガープとロジャーが手を組みロックス海賊団を打ち破った「ゴッドバレー事件」。
そのときロジャーたちが奪った宝箱の中にいたのが1歳のシャンクスです。
シャンクスの親が戦いから守るために宝箱の中に身を隠させたのだと考えられます。
誰の子供なのか? 考えられる可能性は3つです。
- 天竜人の子供
- 奴隷の子供
- ロックスの子供
奴隷の子供だった場合、五老星と対話できる立場にはならない。
ロックスは「ロックス・D・ジーベック」と名前が判明しているので、フィガーランド家ではありません。
残った「天竜人の子供」と考えるのが妥当ではないでしょうか。
シャンクスはなぜ左腕を食われたのか
ここまで、シャンクスが天竜人であることの根拠を解説してきました。
ここからはシャンクスが左腕をわざと食われた根拠を説明していきます。
天竜人には身分を証明する「証明チップ」がある
76巻763話では、ドンキホーテ・ドフラミンゴの少年時代が回想されています。
もともと天竜人だったドンキホーテ家ですが、ドフラミンゴの父ホーミング聖が人間宣言をして天竜人の地位を捨てました。
その後、下界に送迎された際に世界政府の人間から「天竜人の証明チップを回収します」と言われるシーンがあります。
この証明チップが、天竜人の身分証のようなものだと考えられます。
証明チップは体内に埋め込むチップ
このチップは免許証のように所持できるものなのでしょうか?
私はチップと聞いて体内に埋め込むマイクロチップを思い浮かべました。
証明チップが、体内に埋め込むチップだとすれば「回収する」とは体内から摘出することになります。
このシーンでは島と住居を背景にセリフだけが描かれているため、具体的にどのようなやり取りが行われているかが描かれていません。
あえて描いていない?
普通の免許証のように手渡しできるものなら、そのシーンを描いたほうが伝わりやすいと思います。
証明チップを描いていない=「証明チップ」そのものが物語の重要なアイテムということではないでしょうか。
シャンクスは左腕に「天竜人の証明チップ」が埋め込まれていた
シャンクスも天竜人であれば証明チップが埋め込まれていたと考えられます。
それが左腕に埋め込まれていたとしたら・・・・・・。
なぜシャンクスは天竜人の証を無くす必要があったのか。
それは、世界をひっくり返す決意です。
「ルフィ=ニカ=ジョイボーイ」がきっかけ
1054話でルフィ=ニカの手配書を見てシャンクスは「これが・・・・・・」と意味深につぶやいていました。
シャンクスはゴムゴムの実が「ヒトヒトの実モデルニカ」だと知っていた。
つまり、シャンクスはルフィがジョイボーイになることを知っていた。
25年前、ロジャーが言った「早すぎた」というセリフは、世界をひっくり返す為に必要なジョイボーイがまだ存在していないことだと思います。
ルフィがニカの実を食べたことで、世界をひっくり返す準備が出来たということです。
世界をひっくり返す決意
シャンクスは無くした腕について白ひげに聞かれたとき「新しい時代にかけてきた」と言いました。
新しい時代とは「ルフィ=ジョイボーイ」が世界をひっくり返す新時代。
世界をひっくり返すとは、天竜人による支配が終わり全ての種族が自由に暮らす世界になることではないか。
天竜人による支配を終わらせようとしているのに、自分が天竜人であることは矛盾してしまう。
天竜人の支配を終わらせる決意のため、に天竜人の証を切り捨てた。
ということではないでしょうか。
ただ左腕ごと失わなくても、チップだけ摘出すれば良かったんじゃね? という疑問が生まれますが、それは天竜人の地位を利用するためです。
チップだけ摘出しなかった理由、左腕ごと失う必要があった。
腕ごとなくさなくても、証明チップだけ摘出すればいいのではないか?
チップはアクシデントによって失う必要があったのです。
自分の意思で摘出すると、自ら天竜人の地位を捨てたドフラミンゴと同じ立場になってしまう。
そうなると五老星と面会することもできなくなる。
アクシデントで失ったことにすればシャンクスが天竜人であることに変わりはなく五老星も無下に扱えない。
シャンクスは天竜人の地位を利用して世界をひっくり返そうとしているのではないか。
まとめ:シャンクスが腕をわざと食われた理由
- シャンクスはフィガーランド家=天竜人である
- 天竜人には証明チップという身分を証明するものがある
- 証明チップは体内に埋め込まれている可能性がある
シャンクスが左腕をわざと食わせた理由をまとめます。
ルフィが「ヒトヒトの実モデルニカ」を食べジョイボーイが誕生することで、世界をひっくり返す準備が整った。
世界をひっくり返す=天竜人による支配が終わること。
天竜人による支配を終わらせる決意として、左腕に埋め込まれた「天竜人の証明チップ」を食わせた。
自分の意思で摘出すると、天竜人の地位を失い影響力が無くなってしまうため、アクシデントによって失う必要があった。
1054話でルフィ=ニカの手配書を見ながら回想する場面で、近海の主に食べられる直前のシャンクスがニヤリと笑っているようにも見える。
これは意思ををもって食べられたという描写ではないでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。